クリスチャン、ノンクリスチャン両方におススメしたい
私は24歳の時にクリスチャンになりました。それではまったくキリスト教とは無縁の生活を送っていたのですが、大学卒業後にイギリスに留学してクリスチャンの友人ができたことをきっかけに、キリスト教に出会いました。友達の誘いで聖書勉強会や教会の礼拝に行くようになり、だんだんとキリスト教に惹かれ、紆余曲折を経てクリスチャンになりました。
キリスト教に出会った当初は、私はとても懐疑的でした。「信じる人しか救わない神様ってなんて心の狭い神様だ」「信じない人を地獄に落とすなんてひどいのではないか」など怒りに近い疑問を持ち、それをしばしば友人にもぶつけたりしました。私はさまざまな人との会話、聖書や他のクリスチャン本の読書を通じてこのような疑問を自分なりに消化していきましたが、やはり私のようなキリスト教になじみのない一般的な日本人には、なかなか難しいプロセスでした。
前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、イドボンの記念すべき100冊目のレビューは、キリスト教にまつわる様々な疑問に答えてくれる本書、「Reason for God」です!
本書をおススメしたい一番の理由は、キリスト教についてよくある疑問について正面から向き合い、真摯な回答を提供してくれている点です。
- なぜ神様は災害や犯罪などが起きるのを許されるのか
- 愛にあふれているはずなのに神様はなぜ人を地獄に送られるのか
- 科学の発達によってキリスト教は誤りであることが証明されたのではないか
などの点については、キリスト教について誰しもが一度は疑問に思ったことのある点ではないでしょうか。こうした疑問について、著者であるニューヨークの人気牧師ティモシ―・ケラー氏は論理的にすっきりした形で回答してくれています。著者の主張に賛成するしないに関わらず、キリスト教について理解を深めるうえでとても参考になると思います。
本書は、キリスト教について興味はあるけど疑問もたくさんある、という方にぜひ手に取っていただきたい本です。私はクリスチャンになってから読みましたが、改めて自分の信仰に自信を与えてくれるという意味で、クリスチャンの方にもおススメです。これまでそれなりの数のクリスチャン本を読んできましたが、わかりやすさと内容のインパクト的に本書はイチオシです。まだ日本語訳されていないのが惜しまれます・・・
The Reason for God: Belief in an age of scepticism
Timothy Keller
夫
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