読書家になりたければ、まず正しい読み方を習おう
井戸本家の本棚でブックレビューを書きはじめてから、本の読み方について正しく学びたいと思い、本書を手に取りました。
1.本の意味が分からない時は、単に単語が分からないからかも
アドラーは、本を理解出来ない時、それは本当は初歩的な段階で理解出来ていないと指摘しています。例えば、本に出てくる単語の意味を見たことがあるから理解しているつもりになっていても実は分かっていなかった、などが一例です。
それは当たり前ですが、私にとっては意外な発見でした。外国語の本を読むように、辞書を引きながら読むことも、時には必要なのかもしれないとの気付きがありました。それは子供に読書を楽しんでもらう時にも必要な考慮だと思います。子供が本に興味を示さなかったら、その本は子供のレベルよりも高く、単語を理解していないためかもしれません。
2.読む価値のない本もある
ふたつめの気付きは、読む価値がない本もある、と言うことです。
比較的真面目な私(笑)は、どの本も最後まで読みきらなきゃ!という無言のプレッシャーを感じてしまうタチなのです。本を出版されたからには、なんか偉い人なのだと、知らぬうちにそんな根拠も理由もない尊敬を、見知らぬ著者に対して抱いていたみたいです。
ですが、アドラーは読む価値がない本は、さっさと見切って次に進めと断言します。それを見極めるためには、まず目次やカバーのうたい文句を読み、本を入念に読むことに値するかを調べること。
たまに読む価値ないなと思う本に出会っても、始めたからにはあとがきまできちっと読まなくてはとの先入観があった私にとっては、目から鱗でした。そして今読む価値がないと思っても、1年後、5年後には価値があるかもしれない。その時になってみてまた、トライすればいい。そう思えると読書も気軽に取り組めますね。
3.「書き込みの方法」で読んだ内容を記憶に染み込ませる
最後に、本書に書かれている「書き込みの方法」はこの読書レビューを書くのに役立ちました。本を読み終わるまでレビューを書くのを待ってしまうと、感じたことや大事な要点を思い出せなかったりします。
だから、読みながら書くこと。
私の場合は、iPhoneのノートアプリにメモしていっています。
これを実践するようになり、レビューを短時間でまとめられるようになりました。
2019年の抱負が読書!の方。
まずは本書で正しい読書方法を学んでから。もっと読書が楽しくなること、請け合いです。
『編集長の妻です。妻の姉は、イドボンライターの中でダントツで執筆スピードが速いので、説得力がありますわ~』
本を読む本 – 読書家をめざす人へ
モーティマー J. アドラー
妻の姉
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