「公文書」から見る歴史問題
「慰安婦問題」や「南京大虐殺」などのいわゆる歴史問題について、そのおかしい部分や、そのようなおかしい部分がなぜ出てくるのか、などについてわかりやすく解説してくれる本です。タイトルからちょっと扇動的な印象を受けましたが、内容は至極まともな本でした(笑)
著者である有馬氏は、いわゆる歴史問題がこじれている一つの原因について、中国や韓国の主張していることは、「反証可能性」のない根拠に基づくもの(事実か否か確かめようもない漠然とした「証言」など)ばかりで、事実がねつ造されている部分が多い、と指摘しています。
また、中国や韓国の政権の正当性を確保するために日本を悪く言う必要があることや、海外で歴史問題を持ち上げることで日本の「ブランドイメージ」を低下させ、海外で自国の商品等の売り上げを伸ばそうとしている、などの背景も、日本をめぐる歴史問題が一向に解決に向かわない理由であると解説しています。私自身、なぜ歴史問題はこれほどこじれてしまっているのだろうと、疑問に思っていましたが、本書を読んで、その理由が整理できたような気がしました。
それから、日本のテレビ番組で歴史のねつ造が頻発する理由についても、その構造的な欠陥に原因があると指摘するなど、内容が多岐にわたり、とても読みごたえがあります。
内容にボリュームはありますが、それらがわかりやすくまとめられているので、すらすらと読めてしまいます。中国や韓国との間の歴史問題に興味のある方なら、ぜひ一読をおススメします!(*^^*)
こうして歴史問題は捏造される
有馬 哲夫
夫
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