ありそうでなかったタイプ別の対人関係指南書
メリッサ・グリッフィン(Melyssa Griffin)というオンラインマーケターのPodcastをよく聞いているのですが、そのゲストとして出演していたのが本書の著者グレッチェン・ルビン(Gretchen Rubin)氏。
人々が良い習慣をつけるためにはどうしたらよいか、性格のタイプによって全くアプローチが異なることをPodcastで語っていたのが目からうろこで、本書を手に取りました。The Four Tendenciesとその名の通り、人々の性格の傾向を4つのタイプに分けて考えています。
そもそも仕事でもなんでも、人生には 外的期待(External Expectation) と 内的期待(Internal Expectation) というものがあります。外的期待とは人から頼まれたことや任された仕事のことで、内的期待とは自分で作り上げる目標のこと。例えばダイエットの目標や、年始の抱負のようなものです。
そしてルビン氏は、この外的期待と内的期待にどのように反応するかで、人々のタイプが分けられるとしています。
Four Tendencyが主張する4つの性格タイプの意味
1.Upholder(アップホルダー。支持者、擁護者の意)
外的期待にも内的期待にも応えられる。
⇒いわゆる優等生タイプ。人からの期待も難なくこなし、自分との約束も守る。
2.Questioner(クエスチョナー。質問者、尋問者の意)
外的期待には応えられないが、内的期待には応えられる。
⇒自分の中で納得しないと動かない。
3.Obliger(オブライジャー。世話焼き人、サービスを提供する人の意)
外的期待には応えられるが、内的期待には応えられない。
⇒人から頼まれたことはきちんとこなせるが、自分で決めたことは守れない。
4.Rebel(レベル。反逆者、反抗者)
外的期待にも内的期待にも応えない。
⇒人から言われても、自分でやろうと決めても、どっちも無視したくなる。自分の気の向いたときに気の向いたことをやりたいタイプ。
私自身ヘルスコーチ&パーソナルトレーナーとして、健康的な習慣をつけたいのになかなか上手くいかないという方々から日々相談を受けます。
4つの傾向の中で最も多いのがObligerで、このタイプの人々は誰かが見ているとできるけれど、誰の運命もかかっていないことに対してはとことんできないのです。そして、ヘルスコーチやパーソナルトレーナーを最も必要とするのは、まさにObligerタイプなのです。なぜなら誰かに「見られていない」とできないからです。
自分のタイプはというと・・・
という私自身はどのタイプかというと、筋トレや健康習慣を長年続けられていたりするので、Upholderかなとちょっと思っていたのですが、本書の診断チェックリストによると私もObligerでした(笑)。
確かに私は、仕事や他人からの依頼に関しては必ずデッドラインを守るのに、自分でやろうと思ったことに対してはことごとくできないことが多々あります。
ちなみに4つのタイプの診断チェックリストは、ルビン氏のウェブサイトからも受けられます(英語ですが)。
https://www.surveygizmo.com/s3/3706759/Gretchen-Rubin-s-Quiz-The-Four-Tendencies
そしてObligerは、基本的に他人の期待に応えたいと思っているので、NOと言うのが苦手で、引き受けすぎていっぱいいっぱいになってしまうことがあります。それでときたま爆発するのです。
ルビン氏によると、これはobliger rebellion(オブライジャーの反乱)といって、このタイプの人々にはよく起こりうることなのだとか。
これは今までの自分の行動に対して、かなり腑に落ちる説明でした^^;
これからは反乱を起こさないように、自分のキャパを心得てNOと言うことをもっと学ぶ必要がありそうです。
ちなみにコーチや先生などにはUpholderが多いそうで、「なかなかやりたいと思っているのにできない」という人に対して「ただやればいい!動機が弱すぎる!」といった対応をしてしまい、全く刺さらないということが多々あるそうです。
私もコーチングをする上で、クライアントの傾向をよく観察して、その人に合ったコミュニケーションを取れるようにならなくてはなと学ばされました。
本書では、それぞれの傾向の人とどのように働くべきか、配偶者やパートナー、子供の場合はどう対応したらよいかといったことを事細かに説明してくれています。
特にマネジメント職の人、結婚関係、子育てに従事している人には必読書だと思います。
健康習慣もそうですが、みんなに当てはまること(one-size-fits-all approach)なんてないのだなと気づかされます。何よりも大切なのはそれぞれのタイプの傾向を尊重する姿勢なのではないでしょうか。
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妻
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