楽しんで勉強できる
タイトルにやや時代を感じますが(笑)、本書はいたって真面目な中国語の教材です。うら若き乙女が自分の将来に悩んだ末に上海に行き、中国語の勉強やいろいろな人との出会い、そして恋愛などを通じて成長していくという、これまたやや時代を感じさせるストーリーを追っていきながら、豊富な会話文や解説などを通じて中国語を勉強していく、という構成になっています。
本書は、ピンインや発音などの中国語の初歩の初歩を終えて、本格的な教材に取り組みたい、という人に最適な本だと思います。理由は、ずばりストーリーが親しみやすいからです。
中国語をある程度勉強してきた実感としまして、やはり楽しんで勉強できないと、なかなか長続きしません。無味乾燥な文章を読んでいても、眠くなるか、最悪途中で投げ出してしまうことにもなりかねません。
本書については、そんな心配はご無用です!確かに安っぽいTVドラマのようなストーリーですが、それでも教科書のような例文よりは断然楽しんで勉強できます。個人的には、うら若き乙女が恋愛でやきもきしているのを見るだけでなんだか楽しい気分になってきます(←オヤジ)
そんなストーリーに、易しい会話文が多く盛りこまれており、また、解説もそこまで手取り足取りではありませんが、充実している方だと思います。1単元ごとの会話文も短いので、あまり苦労せず勉強を進められると思います。
さらにCDが付属していますので、繰り返し聞けばリスニング力もかなりアップしますし、それに合わせてシャドーイングもやればスピーキングも鍛えられるという、1冊でかなりおいしい内容です。400ページ以上もあるボリュームと、昭和的なタイトル(笑)を見て迷っている方、ご安心ください(笑)
国民的中国語教本 ときめきの上海
相原 茂
