ちょっとふざけてるけど実用的
恐ろしくぱっとしない毎日を送っている主人公の前に、インドの神様「ガネーシャ」が現れて、徐々に主人公の人生を変えていくという小説スタイルの自己啓発本。
ガネーシャはインドの神様なのになぜか関西弁で、パンチの効いたボケをかましてきたりするので、面白おかしくあっという間に読めてしまいました。
へんてこりんな神様なのに、言うことは一つ一つ核心をついていて、ハッとさせられるものがあります。過去の偉人と照らし合わせての解説も説得力がある。
この本ではガネーシャが一章ごとにお題を出してくるのですが、それを読者も一緒にこなしていけるようになっています。
お題は「靴を磨く」とか「鏡の前で身なりを整える」とか簡単なものから、「会った人を笑わせる」とか「自分の苦手なことを人に聞く」とかちょっとシャイな人には難しそうなお題までいろいろ。
中でも「腹八分目にしておく」は私が最もできていないことだったりします…笑。気をつけなきゃ。
こういう自己啓発本に共通することなのですが、最終的には読んでばっかりいないで「行動しろ」ということなんですよね。本を読んで満足して、それで終わりじゃ進歩がない。本の中に書かれていたことを一つでもいいから実行して、自分のものにしてしまうことが大事です。
アルベルト・アインシュタインの有名な名言で、こんなひとことがあります。
Insanity: doing the same thing over and over again and expecting different results.
同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。
ぱっとしない毎日を少しでも変えたいという思いがあるのであれば、少しでも昨日とは違う行動をしなければならないのです。
そういう意味でもこの本は一章一章、読者が行動を起こせるように書かれているので、ほんの少しでも行動に移していくことで小さな成功体験を積み重ねる練習ができます。
数ある自己啓発本の重要なエッセンスが詰まった、読みやすい本です。
人生のなにかを変えたい、でも何からしたらいいかわからない、と感じている人には、一読をオススメしたいです。
夢をかなえるゾウ
水野敬也
妻
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