ミステリー 小説

贖罪の奏鳴曲(ソナタ):悪人か善人か分からない主人公の行動から目が離せない

投稿日:2022年10月30日

贖罪の奏鳴曲(ソナタ) 御子柴礼司 中山七里

主人公、いい奴なの?悪い奴なの?最後まで分からない!

ストーリーは、主人公である利き腕の弁護士御子柴(みこしば)が、とある男の死体を処理するところから始まります。弁護士らしからぬ怪しい行動を取ったり、詐欺罪で捕まった男の弁護人を引き受ける際に法外な費用を請求したり…。一方で、国選弁護人を頼まれたり法曹界の重鎮にも一目を置かれるほど利き腕の弁護士であるはずなのに、人には隠している過去がある主人公。

主人公が最初から悪役っぽい行動をしているのに、ほとんどお金にならない国選弁護人の案件を引き受けたりと、主人公が極悪人なのか良い奴なのか、最後の最後まで分からない。そんな「どっち?!どっちなの?!」というハラハラ感を楽しめる小説でした。

死体処理の件で刑事に疑いをかけられ、中盤では御子柴の過去を遡るストーリーが展開されます。あまり詳しく説明するとネタバレになってしまいますが、極悪非道で人の痛みが分からないような人間が、ふとしたことがきっかけで自分の罪に気付いていく様子が、心にグッとくるものがありました。

御子柴が、ある親子の保険金がらみの殺害事件を弁護していくのですが、その裁判の成り行きも最後の最後まで分からない。最後に全てつじつまが合っていく感じが、ミステリー小節らしくスカッとさせられました。

最初はグロい描写もあり、なかなか入り込めなかったのですが、1/3通過したくらいから一気に入り込んで読破できました。法曹界の裏話や死体に関するうんちく、障がい者の方の心理描写なども興味深かったです。ちなみに2015年にドラマ化してたんですね!知らずに読んでました~

 


 

贖罪の奏鳴曲(ソナタ) 御子柴礼司 中山七里

贖罪の奏鳴曲(ソナタ) 御子柴礼司
中山七里

Amazonで見る 楽天で見る

 

The following two tabs change content below.

体や栄養に関するマニアックな本、経済・投資関連の本、社会学系の本が好き。モノを増やしたくないので本はできる限りデジタルにしたいと思っている。ミステリー&サスペンス系の小説が好きだが、はまり込むと家事や仕事をおろそかにするのでたまにの楽しみにしている。
▼ブログランキング参加中。クリック応援お願いします♪
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

-ミステリー, 小説


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

パリ行ったことないの-山内マリコ

パリ行ったことないの:やりたいことを始めるのに待たなくてもいいのだと思わされる

やりたいことを始めるのに待たなくてもいいのだと思わされる 友達がオススメしてくれたこの本、タイトルと表紙の絵が可愛くてすぐさま読んでみたい気持ちになりました。数時間でサクっと読める短い小説です。 スト …

エマ-ジェーン・オースティン-idobon.com

エマ:全てに恵まれた傲慢な若い女性の自己成長の物語

読みにくいが最後まで読む価値がある作品 ノーサンガー・アベイ、高慢と偏見と続けてジェーン・オースティンの本を読んできましたが、「エマ」は上記2作に比べて読みやすさで言うと難易度が高い作品だと感じました …

アルジャーノンに花束を-ダニエル キイス (著), 小尾 芙佐 (翻訳)-idobon.com

アルジャーノンに花束を:知識と知恵の違いを学ばされる

IQ70の人が天才になる話 主人公のチャーリィは32歳なのに幼児なみの知能しかない知的障害者。複雑なことは理解できないですが、パン屋の雑用として働かせてもらっていました。ですが、ある時大学の研究対象に …

初恋(光文社古典新訳文庫)-トゥルゲーネフ-idobon.com

初恋:日常にキュンキュンさが足りていない人におすすめ

「初恋」はその名の通り、16歳の少年が初めての恋を知る話です。素直で純粋な青年の心の中をのぞいているようでキュンキュンさせてくれます。 ストーリーは主人公のヴラディミールが初恋の思い出を回想するところ …

Origin-Dan Brown-idobon.com

Origin: 久々にヒットのダン・ブラウン小説

最後の最後まで目が離せない 本作はダン・ブラウン氏によるラングドン教授シリーズの最新作で、同シリーズの中では個人的にかなりヒットしました。前作の「インフェルノ」は個人的にはあまり面白く感じず(話が冗長 …