紙とは違う技術が求められるWeb向け文章力が鍛えられる
何かとネット界を騒がせることの多いイケダハヤトさんの著書。ブログやツイッター上でのイケハヤさんは奇抜な発言が多く、人とぶつかったりすることも多いので、とんがっているイメージがありました。
でもこの本を読んで、あぁ本当はいい人なんだな。書くことが本当に好きで、ブログ書いて幸せになる人を増やしたいんだな。ということが伝わってきました。
この本が書かれたのは2013年のこと。なので、それ以来イケハヤさんを取り巻く状況は変わっているはずですが、2018年にも十分応用できる内容でした。
前半部分はダメな文章パターンを、イケハヤさんならではの辛口でビシバシと切り裂いていきます。文章の長さやリズム、句読点の打ち方まで、かなり実用的な内容も。
インフルエンサー直伝、Web向け文章テクニックが学べる
本書では、Webならではのテクニックも多数紹介されています。膨大な情報があふれるWeb上で人目を引くには、紙の文章と同じ書き方をしていてはだめです。
でも、テクニックうんぬんよりも、Web向けに文章を最適化することは思いやりを持つことなんだなと、この本を読んでいて思わされました。
なぜなら、みんな忙しいから(笑)。
Webでは、限られた時間の中でいかに効率良く情報収集できるかということが求められています。トピックと関係のないことが延々続いたり、構成が分かりにくかったり、小難しい言い回しの多い文章は、人の時間とメンタルエネルギーを浪費することになります。
だから、サラサラと指でスクロールしながらサクッと読める文章というのが、Webでは受けれられるんですね。Web上に文章を落とすということは「誰かの役に立つ」こと。少なからずWeb上に文章を公開しているものとして、気を付けたいものです。
「下書きをためない」とか「完璧主義をやめる」とか、私もブロガーとしてギクっとさせられる内容も…。ブログのトピックが「健康」という注意が必要な分野なので、情報収集のために何かと文献を読み込むことが多く、なかなか書き進められないんですよね(いいわけか)。
以前Twitterか何かで、イケハヤさんが文章を書くところを映したビデオがバズっていました。そのスキのない書きっぷりとスピードに「すげぇな」と思ったのは記憶に新しいです。
執筆のスピードは、アスリートと同じように鍛えないと早くなりません。私もダラダラ書くのはやめて、自分の文章作成のスピードを測ったりして、高みを目指してみようと思わされました。
ということでブログでもSNSでも、Web上に何らかの文章をアップする機会のある人には、一度読んで損はない内容です。誰でもWebに文章を公開できるようになった今、とりとめのない「日記」をちんたら書くよりも、「人の役に立つ文章」を書くこと心がけることが新しい教養な気もします。
武器としての書く技術
イケダハヤト
妻
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