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私をぐっと素敵に見せる大人のおしゃれのひとさじ:60代のスタイリストに学ぶファッションの深み

投稿日:2019年5月23日

私をぐっと素敵に見せる大人のおしゃれのひとさじ-Chizu-idobon.com

私をぐっと素敵に見せる大人のおしゃれのひとさじ
おしゃれのひとさじでもっと楽しく!

洋服を作るという仕事柄、スタイリストさんが書いたスタイリング本やファッションのハウツー本は一通りチェックしています。自分の為でもあるし、お客さんをどうしたら素敵に魅せられるか、に興味があるからです。そして30代半ばの今、自分よりも10才、20才年配の方の書いたスタイル本に惹かれるようになってきました。

例えば、40代で言うとスタイリストの辻直子さん。たくさん読んだスタイリング本の中でも、彼女の本は秀でた魅力がありました。
「おしゃれさんになるにはこの10アイテムをクローゼットに!」とか、「まずはベーシックを揃えよう!」など、単純でブランドに広告料貰ってるのかな?と思わされるような単純な内容ではなく、彼女が試行錯誤を重ねて得た辻直子さんにしか似合わないスタイルがあって、素敵だったんです。
それは、私が全身同じものを買って着てみても、同じように素敵に見えないようなもの。彼女に似合っているから、彼女が時間をかけて自分の雰囲気や体型に合うように丁寧に手に入れたものだからこそ、魅力的に見える、そんなセンスのある方です。

70代では、デザイナーの島田順子さん。これまた島田さんだから似合うスタイル。70代なのにオフショルダーのブラウス着ちゃったり、膝出し素足だったり、フランスでの長期の海外経験で身に付けたセンスと良い意味での無頓着さがあるからこそ、こなせるファッションがありました。

こちらのchizuさんの本も、前述のお二人に匹敵するような本。著者でスタイリストのchizuさんは60代。あーじゃない、こーじゃないと鏡の前で取っ替え引っ替えやって悩んだだろうからこそ、出来上がった独特のスタイルがあります。それは、私たちが単に真似しただけでは、全然魅力的に見えないようなものだろうけれど、そんな私たちでも手軽に試せるヒントがあったので数点ご紹介します。

タイトスカートをコンサバでなく着る

著者はこのスタイルを「元気なタイトスカート」(p.23)と呼んでいます。

「元気な」というネーミングがかわいいですよね。

コンサバでミセスな雰囲気を醸し出しがちなタイトスカートですが、それをバミューダを履く感覚で着る。

スニーカーや厚めタイツでカジュアルダウンすることにより、大人のリュクススタイルが出来上がります。

タンスの肥やしになっているキラキラ物の活用方法

誰にでも経験があるだろう、タンスの肥やしになっているスパンコールやビーズなどのキラキラ物の活用方法。

パーティー用に買ったはいいけどそれ以来着ていない・・・

それらをあえてラフに着るアイディアを教示しています。

例えば、白いスニーカーや小さめのトートバッグなどを合わせる(p.55)、など。

素材MIXはだいじ

色は抑えても、様々な種類の違う素材を合わせるとコーディネートに深みが出ます。

p.34で紹介されているように、ウールのノーカラーのコートに、色味が似ているスカーフをV字のように着て冬なのにあえてカゴバックを持つ。

テクスチャを楽しむのこそ、大人のおしゃれ!

日常にスパイスを与えてくれる楽しいアイディア満載

その他にも、日々のおしゃれを楽しくしてくれるアイディアを得ることができます。

例えば、

  • お気に入りのハンカチを洋服と合わせてみる(p.79)
  • 巾着袋または布製のショッパーをパジャマ袋にして、ベッド周りを片付ける(p.113)
  • 網目の細かい網タイツを履いてみる(p.75)
    など。

大人になるにつれて、ファッションで冒険することも減ると思います。網タイツなんて考えもしなかったです。

少し色気があるアイテムをラフに着てみる。そんな工夫にときめきました。

大人だからこそ、単純なワンツーコーディネートから卒業して、「おしゃれのひとさじ」をプラスして深みのあるおしゃれを楽しみたいですね。

あえて言えば、もう少しchizuさんのコーディネート写真が欲しかった。

ページ数が少なく感じたところが残念でした。


 

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妻の姉

歴史小説や古典、社会学系の本など、幅広く読む。ウエディングドレスデザイナーなのでファッション系の本も好き。妹以上にモノを増やしたくない派なので、本は基本的に図書館で借りる。2児の母。時には辛口レビューを書くこともある。
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