人文・思想 読書論

本を読む本 – 読書家をめざす人へ:学校で習わなかった、読書の基本を学ぶ本

投稿日:2019年2月23日

本を読む本 - 読書家をめざす人へ本を読む本 - 読書家をめざす人へ モーティマー J. アドラーモーティマー J. アドラー-idobon.com

読書家になりたければ、まず正しい読み方を習おう

井戸本家の本棚でブックレビューを書きはじめてから、本の読み方について正しく学びたいと思い、本書を手に取りました。

1.本の意味が分からない時は、単に単語が分からないからかも

アドラーは、本を理解出来ない時、それは本当は初歩的な段階で理解出来ていないと指摘しています。例えば、本に出てくる単語の意味を見たことがあるから理解しているつもりになっていても実は分かっていなかった、などが一例です。

それは当たり前ですが、私にとっては意外な発見でした。外国語の本を読むように、辞書を引きながら読むことも、時には必要なのかもしれないとの気付きがありました。それは子供に読書を楽しんでもらう時にも必要な考慮だと思います。子供が本に興味を示さなかったら、その本は子供のレベルよりも高く、単語を理解していないためかもしれません。

2.読む価値のない本もある

ふたつめの気付きは、読む価値がない本もある、と言うことです。

比較的真面目な私(笑)は、どの本も最後まで読みきらなきゃ!という無言のプレッシャーを感じてしまうタチなのです。本を出版されたからには、なんか偉い人なのだと、知らぬうちにそんな根拠も理由もない尊敬を、見知らぬ著者に対して抱いていたみたいです。

ですが、アドラーは読む価値がない本は、さっさと見切って次に進めと断言します。それを見極めるためには、まず目次やカバーのうたい文句を読み、本を入念に読むことに値するかを調べること。

たまに読む価値ないなと思う本に出会っても、始めたからにはあとがきまできちっと読まなくてはとの先入観があった私にとっては、目から鱗でした。そして今読む価値がないと思っても、1年後、5年後には価値があるかもしれない。その時になってみてまた、トライすればいい。そう思えると読書も気軽に取り組めますね。

3.「書き込みの方法」で読んだ内容を記憶に染み込ませる

最後に、本書に書かれている「書き込みの方法」はこの読書レビューを書くのに役立ちました。本を読み終わるまでレビューを書くのを待ってしまうと、感じたことや大事な要点を思い出せなかったりします。

だから、読みながら書くこと。

私の場合は、iPhoneのノートアプリにメモしていっています。
これを実践するようになり、レビューを短時間でまとめられるようになりました。

2019年の抱負が読書!の方。
まずは本書で正しい読書方法を学んでから。もっと読書が楽しくなること、請け合いです。

 

妻

『編集長の妻です。妻の姉は、イドボンライターの中でダントツで執筆スピードが速いので、説得力がありますわ~』


 

本を読む本 - 読書家をめざす人へ本を読む本 - 読書家をめざす人へ モーティマー J. アドラーモーティマー J. アドラー-idobon.com

本を読む本 – 読書家をめざす人へ
モーティマー J. アドラー

Amazonで見る 楽天で見る
The following two tabs change content below.

妻の姉

歴史小説や古典、社会学系の本など、幅広く読む。ウエディングドレスデザイナーなのでファッション系の本も好き。妹以上にモノを増やしたくない派なので、本は基本的に図書館で借りる。2児の母。時には辛口レビューを書くこともある。
▼ブログランキング参加中。クリック応援お願いします♪
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

-人文・思想, 読書論
-


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

やり抜く力 GRIT(グリット)-アンジェラ・ダックワース-idobon.com

やり抜く力 GRIT(グリット):私に足りなかったことを教えてくれた、何度も繰り返して読みたい本

「世の中で偉業を成し遂げる人々」の性質と傾向からインスピレーションを受けられる良書 生まれ持った才能や非凡な能力を過信する父親に「おまえは天才じゃない」と幼少時から言い聞かせられて育った著者のアンジェ …

保守主義の精神(上)-ラッセル・カーク-idobon.com

保守主義の精神(上・下):何度も繰り返して読みたい名著

保守主義について気合を入れて学びたい人に まず申し上げておきたいことは、本書は上下合わせて800ページ以上の大著だということです。(この私のように)生半可な気持ちで読み始めると途中で心が折れそうになり …

すごく頭のいい人の生活術-渡部昇一-idobon.com

すごく頭のいい人の生活術:読めば読むほど勉強したくなる

すごく読みやすい自己啓発本 本書は私が何度も何度も繰り返して読んでいるお気に入りの本です。一読目こそ真面目に(?)椅子に座って読んだものの、2読目以降はトイレで読みました(;^ω^) 気軽に読めるのも …

アフターダーク 村上 春樹

アフターダーク:一晩のうちに起こる不思議な出来事を追う

変わったスタイルの小説 村上春樹の小説といえば、ちょっと孤独でパッとしない主人公が、漏れなく不思議な美女とセックスして、その美女がいなくなり…的な展開のものが多いですが、「アフターダーク」はその型には …

保守主義とは何か- 反フランス革命から現代日本まで-宇野 重規-idobon.com

保守主義とは何か:入門書としてうってつけ

保守主義を学ぶにはまずこの1冊から! 私は政治思想について専門的に学んだことはありませんが、長い間興味を持ってきました。保守主義についてもこれまでに何冊か本を読んできましたが、その中でも本書は内容・分 …