人文・思想 人生論

眠られぬ夜のために(第1部):就寝前の読書に最適

投稿日:2018年7月6日

眠られぬ夜のために-カール・ヒルティ-idobon.com

読むとよく眠れます(笑)

カール・ヒルティの本は私の愛読書の一つで、本書と彼の代表作である『幸福論』(全3巻、本書もいずれレビューします!)は、常に私の手元に置いている、まさに座右の書と言える本だと思います。

ヒルティはスイスの政治家、著述家ですが、彼の本はどれも本当によく考えられていて、味わい深い記述が満載です。本書『眠られぬ夜のために』は、眠られない夜はつらいけども、その時をいたずらに過ごすのではなくて、むしろ有益なことを思索することに費やそう、というコンセプトのもと、その思索の材料となるような365日分の短い箴言的な人生論からなっています。

もちろん、眠れない夜だけではなく、毎日読んでも構いません。私は、寝る直前にその日の分を読むようにしていますが、書いてあることに共感させられることが多く、気持ちがとても落ち着き、スムーズに眠りに入りやすくなるので、なかなか眠られぬ夜を過ごす機会がありません(笑)

自分のお気に入りの箇所をいくつか紹介しますと、例えば以下のようなものがあります。

ひとから受けた不正をいつまでも思い続けることは常に有害であり、そのうえたいていは無益でもある。そういう考えを急いで払いのけて、そのために元気を失わないようにするのが、一番良いことである(岩波文庫版、P.78)

 

人生の主要事は、常に自分の義務を行い、これに反する心の傾向や異論をあまり気にすまいと、断固たる決意を抱くことである(同、P.139)

一日分の記述は、半ページから長くても1ページで終わるのがほとんどで、数分くらいで読み終わってしまいます。毎日寝る前の数分間で手軽に偉大な思想に浸ることができますので、ぜひ一度手に取っていただきたい本です。

妻

『夫がリビングにいつも置いておくので妻もたまに読んでますが、考えすぎて眠れなくなることもありますので要注意(笑)。』

 


 

眠られぬ夜のために-カール・ヒルティ-idobon.com

眠られぬ夜のために(第1部) 岩波文庫
カール・ヒルティ (著)、 草間 平作 (翻訳)、大和 邦太郎 (翻訳)

Amazonで見る 楽天で見る
The following two tabs change content below.
夫

国際関係、政治、哲学、古典に関する本が大好物。読書は絶対紙派(電子はちょっと苦手なのです…)。アコースティックギターが趣味で夜な夜な練習にいそしんでいる。ツンツンヘアがトレードマークで、ヘアカットをするときのお決まりの注文は「横と後ろはバリカンでトップは短く」。
▼ブログランキング参加中。クリック応援お願いします♪
にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

-人文・思想, 人生論
-


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと-西原理恵子-idobon.com

女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと:この本を中学生女子の課題図書にすべし

女として生きていくことのシビアな現実を教えられる本 漫画「ぼくんち」や「毎日かあさん」の作家、西原理恵子さんが若い女性に贈るメッセージの詰まった本。今年、女の子の親になったので、親目線も持ちつつ読ませ …

キリスト教と戦争 (中公新書)-石川 明人-idobon.com

キリスト教と戦争:キリスト教はいかに戦争をとらえてきたかがわかる好著

キリスト教はいかに戦争をとらえてきたかがわかる好著 私自身クリスチャンであり、また、国際政治や安全保障に興味があります。そんな私の大好きなトピックが合体した、私にとっては1冊で2度おいしい(?)本です …

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条-ケント・M・キース (Kent M. Keith)(著)、 大内博 (翻訳)-idobon.com

それでもなお、人を愛しなさい:心にじ~んとくる文章

人生の本質をまとめた10カ条 本書のサブタイトルにもある「逆説の10カ条」は、元々著者のケント・M・キース氏がハーバード大の二年生だった頃に、高校の生徒会のリーダーたちに向けて書いたものでした。逆説の …

永遠平和のために-イマヌエル・カントidobon.com

永遠平和のために:平和論の古典ですが…

読みにくいわりに得られるものは少ない 本書は言わずと知れたドイツの大哲学者、イマヌエル・カントによって書かれた、平和論の古典ともいわれる本です。カントと言えば、『純粋理性批判』などの純哲学の著作が大半 …

読書論 (岩波新書) -小泉信三-idobon.com

読書論 (岩波新書) :何度も読み返したくなる、味わい深い読書論の古典

参考になるアドバイスも満載 私が読書に目覚めたのは20歳くらいなのですが(遅いですね💦)、その際に、どういう本を、どうやって読んだらいいんだろうか?という疑問にまず遭遇しました。そこで …